研究紹介:「体内の細胞外環境」

我々の体をつくる細胞は、周囲の微小な環境を感知して働いています。その環境因子の一つがコラーゲンなどの細胞外蛋白質。細胞によって作られ、細胞を外から支えています。細胞外蛋白質の小さな変化を可視化して、それが病気や老化、胎児の形作りなどの大きな変化につながる仕組みを調べるのが私の研究です。最近は体内の血管の細胞とその周囲の細胞外蛋白質を3次元的に観察するのが面白く、顕微鏡をつくづく眺めていると美しくて飽きません。

(大阪医科大学・二木杉子)

 

写真;伸びていく血管の先端の細胞(左)とその周囲の細胞外蛋白質(右)