【近況】鳥取県で農業支援会社

代表取締役 山縣 恒明

湯淺精二先生の訃報にふれ、ご冥福をお祈り申し上げます。

 2月より、地域の農業支援会社の代表取締役になることになりました。壮大なプランも持ち合わせていませんが、周りの皆さんの協力を得ながら赤字にならないようにしたいと思っています。

鳥取県・統計課によれば、(https://www.pref.tottori.lg.jp/toukei/)鳥取県の人口は56万を切り559,226人となりました。マスコミやネットで、この人口減少が報道されました。人口は、大阪府の1/15.8、面積は3,507㎢で大阪府の1.88倍です。いろいろな集まりがあれば常に人口減少のことが話題になります。鳥取県に限らず全国どこも人口減少、高齢化がすすみ、もがき、悩み苦しんでいるようです。農業を取り巻く状況では担い手不足が特に深刻です。また気候変動の影響もあるように思われ、いつ大雨などの災害に襲われるかわかりません。そのような状況下ですが、何とか生産を増やし、雇用を確保したいと思っています。

ご存知のように日本農業の耕地は平坦な部分が少ない、そのような場所で農業が行われています。しかも、平坦な所には都市や工場が集中しています。私が住んでいる農家の営農面積は5反/戸です。このような営農面積で家族を養う収入を得るのは難しいです。兼業農家で田畑をまもる、このスタイルが続いています。
林業、農業を人の営みに組み入れ、国土を保全しなくてはなりません。水路、川の整備、山の手入れが必要になりますが、何れも大変な労力を要します。ところが、高齢化が急速に進行し、これらの作業が行き詰まってきています。耕作されない土地が沢山出ています。特に中山間地に多く見られます。現在、育成され増えつつある大型農業者は、平坦で水の取り入れ、排水が旨くできる農地の利用(賃借)には積極的ですが、中山間地には見向きもしません。

当会社は10年ほど前に、農作業を請け負い、農地所有者の作物生産を手助けするために作られました。最近では、古くなった農業機械の買い替えや修理などの支出が増えており、このままでは先細りです。収入を増やし、地域の雇用を確保するため、農業の請負営業から脱却しなくてはいけないと思っています。資本や信用がない所から出発することは並大抵なことでなく、中山間地で、もがいています。
 多くの皆さんの力に頼る以外にないです。


(2019/03/14 記)